★「マゴソスクールを支える会」緊急カンパのお願い★
皆さんこんにちは。ケニアから早川千晶です。
2015年10月18日、マゴソスクールの親しい友人たちが日本全国各地から集まり、話し合いを行って、「マゴソスクールを支える会」が誕生しました。ここでその経緯を私からご説明させていただき、「マゴソスクールを支える会」についてご紹介させてください。
マゴソスクールは、1999年に私の親友でありキベラスラムで生まれ育ち孤児でもあったリリアン・ワガラが、スラムの長屋の一室に20人の孤児の子どもたちを集めてはじまった小さな寺子屋でした。私はそのリリアンの孤児の子どもたちへの深い愛情と救済したいという想いに賛同し、私がリリアンを影ながら支えるという形で、二人三脚でマゴソスクールを運営してきました。
最初はスラムの仲間たちや私の個人的な友人たちのハランベー(助け合い)で細々と始まった手作りの寺子屋でしたが、そこに続々と子どもたちが集まってきて、家族や家庭を失い、路上の浮浪児生活からやってきた子どもたちや、虐待や極度の貧困、労働など様々な困難な状況から逃れてやってきた子どもたちにとって、いつの間にかマゴソスクールは駆け込み寺のような救済所となっていきました。
子どもたちだけでなく、生活がどん底まで追い詰められた貧困者たち、病気を抱えた未亡人、身寄りのない高齢者、火事や強制撤去で暮らしの場を失った人々など、スラム住民にとっても駆け込み寺となっていき、そんな貧困者たちの住居や、仕事場も作っていくようになりました。
現在、マゴソスクールに通うスラムの貧困児童たちは587名、マゴソスクールに居住しているマゴソファミリーの小学生14名&高校生と大人たち22名、マゴソスクールで間借りをして生活をしている家族たちは21名、マゴソスクールから学費支援を受けて高校に通う高校生たち(Magoso OBOG)は29名、これまで学費支援を受けてすでに高校を卒業したマゴソOBOGたちは43名、ジュンバ・ラ・ワトト(子どもの家)で生活する子どもたちは32名と大人たち3名、マゴソスクールとジュンバ・ラ・ワトトで働く職員の合計は37名、合計788名がマゴソスクールの恩恵を受けています。
1999年に始まった頃はまだ人数も少なく、私たちは廃品回収のバザー、物品の販売、スタディツアー収益、友人たちからのハランベー(カンパ)で細々と運営していましたが、その後、子どもたちの人数が増えていくにつれ、いろいろな形でのご支援も広がっていき、それによってマゴソスクールの規模も拡大していきました。
これまでの16年間の間に、何度も危機的な状況にみまわれ、ご支援をいただいていた大きな団体の基金が終了したり、中心になっていた支援者が亡くなったり、運営資金の不足に悩むことは多々ありましたが、その度に緊急カンパのお願いを呼びかけて、何とか切り抜けてきました。それによって、最大の危機だった2007-2008年の大暴動や、2014年の大火災の際も皆様の様々な形でのご支援のおかげで、マゴソスクールを存続させることが出来ていました。まずはこれまでの皆様からの多大なご支援に心からお礼申し上げます。本当にありがとうございます。
ところが2015年12月現在、マゴソスクールを運営していくための資金は、あと2か月分で底をついてしまうという切羽詰った窮地に立たされています。
これには理由があり、これまでマゴソスクールにとって2011年から最大の支援者だったある団体からの支援が、突然打ち切りとなりました。この理由は、その団体にとって全体の約8割を占める資金源だったある企業からの支援が、突然打ち切りになったからだそうです。マゴソスクールにとっては、その団体からの本格的な支援は2011年にはじまり、特に2014年と2015年の2年間は、マゴソスクールの運営にかかる費用の半分以上がその団体からの支援によってまかなわれていました。
2015年8月末に、9月からの学期に関して支援額が3分の1に減額、そして、2016年1月からの運営費に関しては完全に支援打ち切りと決定しました。
私の大きな反省点としては、ひとつの団体から大きな支援をいただく機会に恵まれたことで、我々に出来ることの範囲が広がり、それによってマゴソスクールの規模が一気に拡大したことです。規模は一度拡大すると、それを縮小するのはとても難しいことで、すでにマゴソスクールの生徒となった子どもたちを支援打ち切りにするわけにはいかないし、働いている大人たちには、その人が支えている数多くの家族がいるため、雇用を減らすとその分、生活が破綻してしまう人々が多数出てしまうという状況になります。
これまでも大きな支援者が急に支援が打ち切りになったことは過去に経験しており(例えば、「あいのり募金」でジュンバ・ラ・ワトトの運営費を支援いただいていましたが、番組が終了したため、募金も終了したという例)、その度に、何とか乗り越えてきましたので、今回も何とかこの窮地から脱すると共に、今後はもっと確実で安定したマゴソスクールの運営土台を構築していきたいと思いました。
そこで、私の最も親しく古くからマゴソスクールを応援してきてくれた日本全国各地の友人たちに相談をし、10月18日に緊急の話し合いの場を設けることとなりました。
この話し合いの末、マゴソスクールの基本的な運営を継続して安定させていくためのレギュラーサポーターを募っていくための窓口として、「マゴソスクールを支える会」を立ち上げることで合意しました。このような土台があれば、たとえ万が一、私の身に何かあった場合でも、日本の皆様とマゴソスクールとのつながりは続いていくことが可能になり、子どもたちの生活や教育の場も安定したものになります。
そこで、「マゴソスクールを支える会」では、今後、マゴソスクールとジュンバ・ラ・ワトトにとって、月々に必ず必要となる教職員の給料、マゴソファミリーの生活費、ジュンバ・ラ・ワトトの生活費、障がい児特別学級の運営費に関して、その経費を支えていくための継続的なサポーターを募っていきたいと思います。
「マゴソスクールを支える会」は会長に大城研司先生(山口県下関市)、事務局長に松岡英輝さん(三重県桑名市)が就任、その他日本全国の各地方で中心になって動いてくれている仲間たちがいます。現在、東京都、長野県、埼玉県、宮城県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県、岡山県、山口県、福岡県、沖縄県、アイルランドに、支部のような働きをしてくれる仲間たちがいます。もしもその他の地方でも支部となってくださる方がいらっしゃいましたらぜひお知らせください。
「マゴソスクールを支える会」は全員がボランティアで、それぞれに仕事や家事に忙しいけれども時間を見つけて各自できることをやっていくスタイルで、マゴソスクールを応援していきます。
これからは、継続的にマゴソスクール運営を支えるためのレギュラーサポーターを募っていきたいですが、まだそのシステムが出来ていません。ですがいまマゴソスクールの運営費があと2か月分で底をついてしまう状況で、このピンチを切り抜けるために緊急カンパの呼びかけをさせていただければと思います。(マゴソスクールの教職員の給料、マゴソスクールの給食、マゴソファミリーとジュンバ・ラ・ワトトの子どもたちの生活費、障がい児特別支援学級の運営費に活用されます。)
もしもご協力いただけるようでしたら、「マゴソスクールを支える会」の口座へ募金いただけるようだと非常にありがたく思います。
口座詳細は以下となります。
●ゆうちょ銀行
加入者:マゴソスクールヲササエルカイ
*郵便局からの振込み
記号:12230 番号:33000581
*他金融機関からの振込
店名:二二八 店番:228 預金種目:普通 口座番号:3300058
●みずほ銀行
四日市支店 口座番号:(普)1927418 マゴソスクールを支える会
マゴソスクールを支える会にご入会を希望される場合は、入会
のご案内が整い次第、御連絡を差し上げたいと思いますので、事
務局までお知らせください。
●「マゴソスクールを支える会」連絡先●
〒511-0044 三重県桑名市大字萱町54-1
松岡英輝(事務局長)方
電話:080-6945-5637
メールアドレス:info@magoso.jp
尚、これまで私の活動の日本窓口となっている「マイシャ・ヤ・ラハ基金」はそのまま継続します。(いつもライブの際に皆様のお手元に配布していた黄色のチラシの基金。)
この「マイシャ・ヤ・ラハ基金」と「マゴソスクールを支える会」の違いは、「マゴソスクールを支える会」のほうはマゴソスクールの運営にかかる基本的な経費を継続して支えていくための基金(私は基金の管理者ではなく、会長、事務局長、その他の役員は日本在住)、「マイシャ・ヤ・ラハ基金」のほうは私が直轄して管理する基金で、マゴソスクールの基本的な運営費以外(特別な活動や病気の子供のケア、マゴソ作業所の経費など)に必要となる費用を捻出したり、「マゴソスクールを支える会」でまかないきれない費用について補填していくための柔軟性がある基金として今後も継続させていきます。
また、今後「マゴソスクールを支える会」では、私が直接講演に出向けない時期でも、「支える会」のメンバーがマゴソスクールについてのお話や物販を行うことを可能にしていきたいと思います。
そして、マゴソスクールのグッズを日本各地で買い取りもしくは委託で販売してくださる方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声がけいただければと思います。日本国内で保管している場所から、郵送でお送りいたします。
その他、様々な方法でマゴソスクールの子どもたちを資金的に支えるプロジェクトを思いつく方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけください。子どもたちが描いた絵の保管は、ケニア壁画プロジェクトの画家ミヤザキケンスケさんのチームが管理してくださっていて、その絵を活用して収益プロジェクトを進行させてくださっている方々もいらっしゃいます。
(子どもたちの絵をパッケージにデザインして商品を作り、その売り上げからマゴソスクールへ募金してくださるというアイディアなど。)
状況はどんどん厳しい時代になっていますが、それに負けないでこれからもっともっとマゴソスクールを盛り上げていき、キベラスラムの子どもたちが毎日を楽しく健康に暮らし、未来への夢を持って学び、さらなる希望を生み出していける輪を作っていきたいと願っています。
皆様ぜひこれからも応援いただけますととてもありがたく思います。
そして、いまこの窮地にマゴソスクールを継続していけるように、緊急にカンパをいただけるようだと大変ありがたく思います。
いつもたくさんの励ましやご協力をいただき、心から感謝しています。これからもどうかよろしくお願い申し上げます。
2015年12月12日
早川千晶
ケニア、ナイロビより。
(写真は、2015年10月18日に行われたマゴソスクールを支える会の設立ミーティングの写真です。マゴソ卒業生で日本留学中のアグネスとドリスも埼玉県から参加しています。)