②で少し書きましたが、これが鉄道会社が建設中の代替住居です。代替住居とはいっても、住民すべてに与えられるわけではありません。撤去対象に当たっている長屋の「大家」のみに権利を与えたとのことですが、それにしても、例えばその大家が複数の長屋や店舗を持っていたとしても、与えられるのは1人の大家につき1部屋のみと決められています。そして、住民(テナント)には何も与えられません。
現在ある線路は1896年から1901年にかけてイギリス植民地政府が敷設した古い線路ですが、その線路に沿って両脇に、この代替住居が建設されていっています。この写真に見えているのはその一部で、これがずっと、キベラの中を突き抜けている線路に沿って建てられていきます。
内側に溝が見えていますが、この溝の中に線路が走っています。(その線路は今も使われています。)
建物は、内側に向かっては完全に壁だけで、窓はありません。
反対側には窓やドアがあり、小さな部屋がたくさん並んでいるアパートになっています。
新しい線路はどこに敷かれることになるのか、みんなに聞いても知らないと言うのですが、この建物の構造を見ると、やはりこの内側が線路になるのではないでしょうか?
手前が今回大規模に強制撤去されたエリアですが、ここにこのままこの壁アパートはぐんぐんと伸びていくのだろうと思います。
次に続く。